◆意外な分野で引き合いも
もともと夏場の有害物質のばく露防止と冷却の両立をめざして開発した本製品だが、米山氏は営業を始めて意外な反応があったと明かす。
「じつは石綿など有害物質よりも、暑さなどそれ以外の対策のほうが圧倒的に引き合いが多かったんです」(米山氏)
有害粉じんのばく露防止だけでなく、医療系の細菌・病原菌対策をはじめ、幅広い分野で導入に向けた動きがあるという。電力や石油、下水道施設の管理から、研究所、さらには農業従事者まで、想像もしなかった業界から問い合わせがあると明かす。海外からも、すでにマレーシアやバングラデシュ、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)の4カ国の企業から問い合わせがあることでも手応えを感じている。
一方、現在の課題について改善も検討し始めている。
米山氏によれば、首より上が涼しくないと農業従事者から指摘があったという。この問題については、軽量樹脂パッドを首付近に設置することで解消できるのではないかと考えており、今後改善に向けて検討したいと話す。
同様に冷やす吸気ユニットに装着されたペルチェ素子プレートの排熱を防護服内に取り込まず、直接排気する設計変更も現在検討中。今後の新製品に導入される可能性がある。
初年度5万枚の販売を大森氏は目標として挙げ、「2~3年で認知を広げて、月間約2万枚、年間20万枚は販売したい」と語る。
日建リース工業ら「未来アスベスト被害ゼロプロジェクト」が11月17日に開催するセミナー「『法令遵守』だけでは被害は防げない! 海外の知見と最新技術から考える、事業者責任とアスベスト対策の未来」(参加無料、要事前申し込み)で本製品をお披露目する予定だ。
防護服「アスガードプロ クール」は定価3000円。高性能フィルターやペルチェ素子プレートなどが装備された冷やす吸気ユニット、バッテリー、交換フィルター、軽量樹脂パッドの価格は現在検討中で、年内の発売をめざす。現場の人びとの安全確保と作業環境改善に貢献してほしいものだ。























