(2)についてはどうやら風評であり、(3)についてはある程度事実であるようだ。今年の水不足については、テヘランでも、季節の変わり目の雨が例年より少なかったように感じる。地方のダムの入水量が例年の数分の1であるとのニュースも目にする。そうしたことから、来年度市場に出回る米は少ないだろうと予想し、人々が買いだめに走っている。

その量が半端ではないという。多くのイラン人家庭では、普通、一気に1年分の米を買い、その量は一家族100キロや150キロにもなる。さらに買いだめとなれば、市場価格が高騰するのも無理はない。

近所の米屋に訊いてみた。すると、今年は例年に比べ、確かに米がよく売れているという。一部、人々が買いだめに走っていることも否定しないという。
しかし、だからといって米が不足しているわけではなく、倉庫には常に1級米から外国産米まで在庫は豊富にあるという。とすれば、需給関係からではなく、意図的な価格の吊り上げがどこかで行われていると見る方が妥当である。

そうしたことを踏まえ、とうとう(4)や(5)の可能性がメディアで取りざたされ、政治家の発言の中にも見られるようになった。
以前、当初、国内の米の価格高騰を、世界的な食糧価格高騰の一環であると言っていた政府が、今度は経済マフィアの暗躍を口にする。ならばそいつらを今すぐ引きずり出せと野党が噛み付くのも無理はない。(つづく)

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