【アーザーディー広場】(FILE/撮影:筆者)

テヘランつぶやき日記
大村一朗のテヘランつぶやき日記 ・イスラム革命勝利31周年記念日(1)  2010/02/11
2月11日の革命記念日。官製デモには興味はなかったものの、去年の革命記念日に職場の仕事で出かけてみたら、思いのほかお祭り気分に溢れた楽しいイベントで、これらな来年は家族連れで来てみようかなどと呑気なことを考えていたのが、つい昨日のようでもあり、遠い昔のことのようでもある。

緊張高まる今年の革命記念日、政府は例年通り、数え切れないほどの政府機関や公的機関の職員、家族を動員し、デモ行進への参加を国民に呼びかけていた。一方、改革派も、抗議デモの開催を呼びかけていた。激しい衝突の起こったアーシュラーのデモからおよそ一ヵ月半、今回の顛末がどのようなものになるのか、内外が注目していた。

僕は去年同様、勤め先の仕事の関係でデモに出かけることになった。
毎年、革命記念日のデモンストレーションは、イラン全土の市町村で、様々な規模で催され、首都テヘランでは市街7箇所からスタートしたデモ隊が、市街西部にあるアーザーディー広場の終点で合流し、同広場で昼前に行なわれる大統領の演説を大歓声で盛り上げ、シメとなる。

朝10時、僕は、多くのデモ隊が通過するエンゲラーブ広場に到着する。直径100メートルほどの広場の周囲には、飲み物やお菓子、子供向けの冊子やCDなどを配布する様々な機関、団体のブース、民族音楽のステージ、革命の写真展、赤新月社の献血車などがところ狭しと並び、「アメリカに死を!」などのお馴染みのスローガンを叫びながら歩行者天国を楽しむ黒ずくめの体制派市民で賑わっていた。その数に匹敵するほどの治安部隊のものものしい警戒さえなければ、ハレの日の祝祭という言葉がぴったりの光景だったろう。

「ちょっとちょっと、ミスター!何やってるの?」
携帯電話に自分の音声を吹き込んでいたら、さっそく制服の警官5人に囲まれた。幸い今日は許可証がある。首からかけた許可証を見せると、少し困惑した様子で解放してくれた。この1枚の許可証がなければ、この時点で拘束、そして良くて国外追放、悪くてスパイ罪で拘留か。人や行動への評価が、お上の許可一つで180度変わってしまうバカらしさ。でも、とりあえず今日は怖いものなしだ。(つづく)