◆絶対秘密文書の内容とは

アジアプレスでは、民間療法の取り締まりを金正恩氏が指示した<絶対秘密>指定の内部文書を入手した。主題は「敬愛する最高領導者金正恩同志の2022年11月26日指示 非法医療行為をする現象に対する対策的意見」である。

金正恩氏の指示を受け、労働党が地方の国営企業の幹部に対して「非法医療行為」の根絶に向けた方針を伝達したものと見られる。以下はその主要部分だ。( )内は編集部注。

党及び勤労団体組織において、住民、従業員の中で金儲け目的で非法医療行為をする現象をなくすための教養と統制を強化します。

社会安全機関(警察)をはじめ法機関においては、非法医療行為に対する取り締まりと統制を強化し、非法医療行為をして人命被害など各種事故を発生させた者たちについては公開闘争を展開して法的に厳しく処罰し、住民と従業員を覚醒させます。

◆正恩氏は秩序の乱れ嫌ったか

なぜ、金正恩氏は民間療法の根絶に直々に乗り出したのだろうか? その理由を推測するに、実際に事故が多発していることと、国家の医療体系から外れる治療行為の大流行という「社会秩序の乱れ」を黙過しないという姿勢のためだと思われる。

今回の大々的な医療行為取り締まりについて、協力者は、
「民間療法をしてきた人たちは、常連だけをうまく管理して取り締まりの目を避けて治療を続けている。住民たちは、病気になっても鍼の1回も打てなくなることを心配している」
と述べた。

※アジアプレスでは中国の携帯電話を北朝鮮に搬入して連絡を取り合っている。

 

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