◆ついに松の皮を剥いで食料に

D 最近、松の木の(内)皮を剥いて売っています。1次加工だけをしたものが1キロ700ウォン(約11円)です。買っていく人が多いですよ。山林取締員が、木の皮を剥ぐのを取り締まるので、密かに隠れて売っています。しかし、その700ウォンがなくて、松の木の皮もツケで買う家があるんですよ。どれくらい(深刻か)分かるでしょう?

注 松の柔らかい内皮を水につけ込んでから灰汁を入れて煮込み、水分を絞ったものを刻んでつくと餅のようになる。1990年代後半の大飢饉の折には、各地で松の内皮を食用にする人が少なくなかった。

 

――厳しいですね。住民たちはどうやって乗り切ろうとしていますか?

D  荷物運びや焚き物集め、雑用をして駄賃を稼ごうとする人が多いです。なんとか一食でも食べようとしてのことです。今は皆事情がそうだから、非社(非社会主義的行為)や無職者の取り締まりもあまりやらなくなりました。捕まえたって、食べられなくてしんどい人たちばかりですから、どうしようもないわけです。中国が開かれて市場に物は増えたけれど、お金が回らないから買う人も少ない。

(労働者の)暮らしが苦しいので、企業では5月から食料調達のために(欠勤を認めて)時間を与えるようになりました。みんな大変だから。(続く 4へ >>

 

※中国との貿易が、新義州(シニジュ)、南浦(ナムポ)など通じて昨年末から本格的に再開され、市場から消えていた中国製品が増えたという。市場と国営の「糧穀販売所」の詳細な動向については、次回に詳述する

※4月までは、北朝鮮当局は職場離脱や欠勤を「非社会主義的行為」だとして、厳しく取り締まっていた。3月からは毎朝隊列を組んで集団出勤することまで強制していた。

※アジアプレスで中国の携帯電話を北朝鮮に搬入して連絡を取り合っている。

北朝鮮地図 製作アジアプレス

 

 

 

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