大村一朗のテヘランつぶやき日記~たまの贅沢、日本食バザール 2009/02/03


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【乾物や副食品の品揃えはすばらしい。しかし値段は日本の2倍から3倍】(撮影:大村一朗)

たまには贅沢して外でおいしいものを、と思ったとき、イランでは途方に暮れてしまう。
イランでは、外食のレパートリーは非常に限られている。この国で三日間を外食で過ごせと言われたら、たとえ毎回違う食堂に足を運んでも、同じ料理を何度か繰り返し食べることになるだろう。

イラン人は基本的に、食に対して非常に保守的である。どの食堂でも、同じような料理が同じ体裁で出され、そこに一工夫加えたり、その店独自の味を出そうという努力は見られない。

というのも、お客自体が、食べ慣れた、良く知っている味が一番だと思っているからだ。イラン人にとっては、外国の珍しい料理を食べることなど、災難以外の何物でもない。

そんな訳で、たまには贅沢して外でおいしいものを食べよう、という思いはすぐに、「たまには贅沢しておいしいものを作ろう」という考えに変わる。向かったのは、テヘラン中心街にあるサブズィー・バザール。乾物や調味料など、生鮮食品以外なら、ほとんどの日本の食材が手に入る。

サブズィー・バザールの規模はそれほど大きくなく、30メートルほどの通路の両側に、外国食材を売る店舗や、八百屋、肉屋、魚屋が15件ほど並んでいる。

バザールに足を踏み入れると、さっそく「ヤキニク、シャブシャブ、お肉あるよ」と肉屋から日本語で声がかかる。これは、焼肉やしゃぶしゃぶ用に肉をスライスして売ってくれるという意味だ。肉塊かミンチ肉しか売らないイランでは、機械で肉をスライスしてくれるこのバザールの肉屋は在留邦人の間で重宝されている。
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