
2009年6月12日のイラン大統領選挙の投票には多くの国民が積極的に参加した。投票所の小学校に長い列をなすテヘラン市民(撮影・筆者/テヘラン)
◆熱気に満ちた投票所
2009年6月12日、初夏の日差しが降りそそぐ穏やかな朝だった。アパートの窓から外を見下ろすと、気温が上がる前の公園には、早起きの老人や、ぶかぶかの上着にジャージ姿でウォーキングに興じる女性たちの姿が目に入る。
休日の金曜日だが今日も出勤の私は、会社のピッキングタクシーが迎えに来るまでの短い時間に、散歩がてら家族で近所の投票所を見て回ることにした。第10期イラン大統領選挙の投票がこの日、全国一斉に始まったのだ。
家の近所を歩いてみると、小学校、モスク、水道局の3箇所で投票所を見かけた。内務省の発表では、有権者4600万人に対し、約4万5千箇所の投票所が設置されているという。1000人に1箇所という計算になる。
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