◆対象区の拡大など国は「問題ない」

さいたま市はまだ被害者団体に対し回答しておらず「現在検討中」と強調する。

一方、同課は「両者の調整の上で場所は決まった。環境省から委託で受けている以上、その業務の中でやるものだと認識している」と区域の拡大などについては消極的だ。

だが、環境省は今年度中の対象区域拡大などについても「自治体でできますということであれば、内容を確認させていただいて、きちんとしていればノーという理由はない」(三山主査)と自治体の自主性に任せる意向だ。

今回のよう被害者団体から要請があり、実際に市民からの問い合わせもある場合に対応が可能なので受付期間を延長し対象区域を拡大して受け入れるといったことも「構わないですね」(同)と明言する。

「家族の会」事務局の片岡明彦氏は「技術的な問題はすべてクリアできるものばかり。保健所の幹部とか市の幹部が一声かければ解決できるはず。それが実現しないとすれば、市長や市幹部がこの問題にきちんと向き合ってないのではないか」と指摘する。

もはや対象区域の拡大などはさいたま市のやる気次第といってよいのではないか。【井部正之/アジアプレス】

【合わせて読みたい記事】
<アスベスト健康調査>「さいたま市は先行事例に学んで」と被害者団体(井部正之)
<アスベスト被害>国の周知不足で2人が請求権喪失(井部正之)
<アスベスト被害>実態調査すら結論ありきか?(井部正之)

★新着記事