◆日本の石綿検出すべてドロマイト主体

それにしても、なぜカラーサンドなどに石綿が混入するのか。

現状でははっきりしていないものの、おそらく意図的に添加したわけではなく、原材料に不純物として含まれているものと考えられている。

明確な原因とまではいえないが、独自調査により、その一端を明確に示す共通項が存在していたことがわかった。計20製品のカラーサンド、マジックサンドのうち石綿検出が明らかになった8製品は、関連資料の表に示したように、主材料がすべてドロマイト(苦灰石または白雲石)だったことが判明した。

国際標準の「JIS A 1481-1」や「JIS A 1481-4」で使う偏光顕微鏡は、もともと鉱物の特定に使うものだ。協力してくれた分析機関の分析技術者は鉱物学の知識も持っており、製品表示に記載のない(一部記載されている場合もある)製品の主材料なども調べてもらった。その結果について、分析技術者はこう説明する。

「これまで石綿検出のあったカラーサンドやマジックサンドはいずれもドロマイト主体でした。その後(筆者以外の)それなりの数の依頼があって分析していますが、やはりすべてドロマイト主体の製品で、トレモライト石綿を検出しています」

豪やNZでは微量のクリソタイル(白石綿)を検出した事例もあるが、この分析機関では白石綿の検出はなかったという。

また、トレモライト石綿の含有状況にもいくつかの特徴があり、それらを整理すると、おおよそ次の3つだったと分析技術者はいう。

(1)ドロマイト主体で不純物としてトレモライト石綿が含まれている。

(2)ドロマイト主体で不純物として含まれるタルク(滑石)の不純物でトレモライト石綿が含まれている。

(3)ドロマイト主体で一部(3割ほど)石英が混ざっていて、ドロマイトの不純物として含まれるタルク(滑石)の不純物でトレモライト石綿が含まれている。

ただし分析時にすべての色のカラーサンドを混ぜて(量が多いので代表試料になるように調整する)「縮分」して1試料としており、(3)は色ごとにドロマイト主体と石英主体で異なる産地の製品だった、あるいは単色で複数の鉱物を混ぜていたとの2つの可能性があるという。いずれにせよまれな事例で、遭遇したのは一度だけとのこと。

また、ドロマイト主体だとだいたい石綿検出だったというが、一度だけ不純物としてタルクが含まれているにもかかわらず、いくら実体顕微鏡で観察して細長いものを採取し偏光顕微鏡で調べてみても、繊維状タルクしか見つからなかった事例もあったという。

ちなみに、石綿が含まれていないものは、石英主体が多かったと分析技術者は明かす。

現段階でほかの国の状況はわかっていない。NZのアルフォード氏から提供を受けた分析結果報告書では、タルクを含むことは記載されていたが、主材料の特定まではしていないという。

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