ミルザの部隊に同行してシンジャル市内を進む。町の9割は破壊されたという。「建物はいつか再建することができるが、一度壊れた隣人関係を取り戻すのは難しい」とミルザは話した。(2016年・撮影:玉本英子)
戦闘や空爆で建物が破壊されたシンジャル。地雷除去と車両通行のために道路の障害物だけは除去されたが、家屋には仕掛け爆弾や不発弾も残ったままだった。(2016年・撮影:玉本英子)

 

イラク、シリアでISは支配地域のほとんどを失った。有志連合の軍事支援もあって、ISは解体過程にあるという。だが、ISが引き裂いた人びとのコミュニティ、隣人関係を取り戻すのは容易ではない。「ISは終わった」かのように報じられるが、拉致された1500人を超える女性や子どもの消息はいまもわからないままだ。この戦争は、決して終わってなどいない。

ISがシンジャルから撤退すると、ペシュメルガとPKKの対立が先鋭化。さらに「独立問題」からクルド自治区との関係が悪化したイラク政府が、人民動員隊(PMU)を送り込んだ。(2017年・撮影:玉本英子)

 

(第4回了・つづく・全5回)

◆ISによるヤズディ教徒襲撃の悲劇を追ったドキュメンタリーが放送されます。ぜひご覧ください。

【テレビ朝日系列・テレメンタリー2018】 「イスラム国」に引き裂かれた絆~日本人記者が追った6年」 3人の子どもをISに拉致されたヤズディ教徒一家。村を破壊されクルド兵となった夫を支える妻。 ISに引き裂かれた2つの家族をイラク現地長期取材で追った。 5月27日(日) 関東:テレビ朝日 午前4時30分~5時 関西:ABCテレビ 午前4時55分~5時25分

<<< 第3回  │  第5回 >>>

(5・最終回)子どもを拉致された家族の悲劇
(4)破壊され尽くしたシンジャル
(3)救援作戦と避難民夫婦の思い
(2)拉致女性は「強制結婚」の名でレイプ
(1)「邪教」とされ虐殺、女性らを拉致「奴隷」に

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