ダマスカス近郊では反体制組織各派の一部が連合戦線を組むなどしているが、シリア政府軍の攻撃に加えISとも戦闘が起きており、戦局は混乱しつつある。【反体制派映像から】

ダマスカス近郊では反体制組織各派の一部が連合戦線を組むなどしているが、シリア政府軍の攻撃に加えISとも戦闘が起きており、戦局は混乱しつつある。【反体制派映像から】

◆女性についてですが、ヌスラ戦線や他のイスラム武装組織は女性にヘジャブをかぶるよう強制しますか?
ハッサン:
東ゴータはイスラム教徒の地区で、もともと女性たちはヘジャブなどをかぶっていましたので、とくに問題は出てきていないと感じます。女性も医師、看護師、教師として働いています。

◆地区には高齢者も多いと思いますが、病院はありますか?
ハッサン:
病院は2011年から何度も攻撃を受けてきました。ですから病院は機能しているとはいえません。そのかわり、地区ごとに1つの診療所が設置されています。私たちはそれをユニットと呼んでいて、8のユニットがあります。そのうち3つに、医師がいて、それらを主要ポイントとしています。

◆そこでは手術はおこなわれていますか?医薬品はありますか?
ハッサン:
医師、看護師がいるところでは、手術もおこなわれています。電気は発電機を使います。医薬品ですが、当初は近くのエムリハ村にあった薬品工場から、自由シリア軍がすべての薬品を接収して、それを使っていましたが、それもほとんどなくなりました。

◆外部から、例えばNGOや国際機関からの支援はないのですか?
ハッサン:
ありません。住民が東ゴータから他の町へ行き来できないのと同様に、外から援助団体が出入りすることも、シリア政府は認めてはいません。どんな国際機関の支援であっても、いかなるものであってもアサド政権はこうしたことを認めないので、私たちには何の支援も届いていないのです。
(つづく)

首都ダマスカスは政府軍が守りを固めるが、近郊では反体制派がいくつかの地区を支配する。さらに武装組織イスラム国(IS)も迫りつつあり、すでにいくつかの地区に登場し、政府軍や反体制派と衝突している。そのうちヤルムーク・キャンプはパレスチナ難民が多く暮らす密集住宅地区。

首都ダマスカスは政府軍が守りを固めるが、近郊では反体制派がいくつかの地区を支配する。さらに武装組織イスラム国(IS)も迫りつつあり、すでにいくつかの地区に登場し、政府軍や反体制派と衝突している。そのうちヤルムーク・キャンプはパレスチナ難民が多く暮らす密集住宅地区。

 

<< 前へ【空爆と戦闘で市民生活困窮】
次へ >>【自由シリア軍から「イスラム国」に入る戦闘員も】

<玉本英子のシリア報告><玉本英子のイラク報告>

★新着記事