銃弾の跡だらけの町、ラアス・アルアイン。昨年11月、政府軍、自由シリア軍、人民防衛隊(YPG)などあいだで起きた戦闘では3か月で数百人が死傷した。アルヌスラ戦線の中には外国人義勇兵も加わっていて、多くがトルコ国境を越えて町に入ったという。(シリア・ハサカ県ラアス・アルアイン3月下旬 撮影:玉本英子)

 

2005年、国境近くで逮捕、シリアへ強制送還後、ダマスカスのサハナヤ刑務所に6年間収監された。刑務所内では厳しい拷問で多くの収容者が苦しめられるのを見たという。出所後、2012年、アルヌスラ戦線に参加した。
「アサド政権との戦いは聖戦だ。自分たちが攻撃をやめることはない」と男性は言う。
アレッポ大学の法学部に在籍していたという彼は、英語を理解した。
「国の将来を思うのであれば、銃を置いて政治に参加したほうがいいのではないか」と私が問うと、
「シリアがイスラム国家になるのが先だ。ほかに道はない」と強い口調で彼は答えた。
【シリア・ハサカ県ラアス・アルアイン 玉本英子】

 

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