シリア人が集まれば、音楽は欠かせない。トルコで避難生活を送るアイマンさんが自宅で開いたささやかな集まりでは、故郷を想う歌が奏でられ、郷愁をさそった。(トルコ南部アンタキヤ・1月撮影:玉本英子)

シリア人が集まれば、音楽は欠かせない。トルコで避難生活を送るアイマンさんが自宅で開いたささやかな集まりでは、故郷を想う歌が奏でられ、郷愁をさそった。(トルコ南部アンタキヤ・1月撮影:玉本英子)

 

愛を伝えるアラブ民謡が流れると、みんなが歌いだした。
「~私の愛が満たされるよう、どうぞ心を癒してください...」
繰り返されるフレーズに、涙を浮かべる若者たち。

「自分の国が毎日引き裂かれているんです。大学の友だちは生きているだろうか。父さんや母さんに会いたい。楽しかったあの頃に戻りたい」。
元大学生のコバン・モハメッドさんは、そう言って目をふせた。

それぞれが家路につくころ、夜の静寂が町を包んでいた。
いつ故郷に戻れるのか、不安な毎日を送る国外の難民たち。戦闘で、命の危険にさらされながら食料不足に困窮する国内の人びと。シリア人は多くの苦しみを抱えながら日々を生きぬいている。

【トルコ南部・アンタキヤ 玉本英子】

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